レンタカー事業者が無人化DXに切り替える最大のメリットは、深夜・早朝帯の 人件費を抑えながら受付対応を 実質24時間化でき、繁忙期のカウンター 行列やクレームも同時に減らせる点にある。
なぜ今「レンタカー事業者が無人化DXに切り替えるメリット」が重要なのか
インバウンド需要の回復や「所有から利用へ」という消費者意識の変化を背景に、レンタカー市場は台数・売上ともに拡大が続いている。一方で、時給や社会保険料などの人件費負担は年々重くなり、繁忙期にはカウンターに行列ができて対応漏れやクレームにつながるケースも増えている。「スタッフを増やさずに稼働率を上げたい」という悩みから、無人化DXへの関心が急速に高まっている。
レンタカー事業者が無人化DXに切り替えるメリットの具体的な内容・仕組み
ここでいう「無人化DX」とは、受付・契約・鍵の受け渡しといった業務のうち、対面でなければならない部分を最小限に絞り込み、それ以外をデジタル化する取り組みを指す。具体的には、予約時にオンラインで氏名・住所・免許証情報を入力してもらうeKYC(本人確認)、来店前に規約や保険内容を確認できる電子契約、スマートロック付きキーボックスによる鍵の受け渡し、車両の傷や燃料残量をスマホで撮影・記録するセルフチェックなどを組み合わせる。カウンターでの対面対応を「必要な場面だけ」に絞ることで、少人数でも営業時間を実質的に延ばせる仕組みだ。
数字で見る実態
国内のレンタカー車両台数は2025年3月末時点で116万8,522台となり、前年同期比6.6%増と過去最高を更新した。市場規模も2025年に1兆669億円に達し、2030年には1兆2,045億円まで拡大すると予測されている。台数・市場規模がともに伸びる一方で人手不足は解消されておらず、限られた人員で稼働率を維持する工夫が事業者に求められている状況がうかがえる。
※出典:矢野経済研究所「レンタカー&カーシェアリング市場に関する調査」、2026年3月時点
注意点・よくある誤解
「無人化」という言葉から、カーシェアリングのように受付から返却まで一切スタッフが関与しない「完全無人」の運営をイメージする方も多いが、これは正確ではない。道路運送法に基づく通達では、レンタカー事業は店舗での対面確認が前提とされており、無人貸渡しが認められているカーシェアリングとは制度上の位置づけが異なる(※出典:国土交通省「カーシェアリング導入に関する資料」)。そのため現実的な選択肢は、対面が必要な工程を絞り込みつつデジタルで補う「ハイブリッド型」の運用であり、法令を無視した完全無人化を目指すものではない点には注意したい。また、システム導入だけで人件費が確実に何%削減できるといった断定的な数値も、店舗規模や地域によって差が大きいため、あくまで目安として捉える必要がある。
カーツシェアレンタカーの場合
カーツシェアレンタカーでも、深夜・早朝の受付をスマートロックとオンライン契約で補い、日中の対面対応にスタッフの手を集中させるハイブリッド型の運用を進めている。予約から鍵の受け渡しまでの流れをアプリで完結できるようにすることで、店舗にいるスタッフの数を増やさずに営業時間帯を広げる取り組みを続けている。無人化DXの具体的な進め方や、無人契約に対応した車両ラインナップについては、 レンタカー事業者向けページ で詳しく紹介している。
まとめ
無人化DXは、人件費を抑えながら受付時間を広げ、繁忙期の行列やクレームを減らす有効な手段だが、法令上「完全無人」にはできない点を踏まえたハイブリッド型の設計が欠かせない。自社に合った無人化DXの進め方を検討したい方は、こちらのページもあわせてご確認いただきたい。

